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富士山 その72013年9月9日

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僕たちは窒素ボンベを持って行き

レースタイヤには窒素100パーセントを注入していました。

 

●空気圧が上昇しない?

●タイヤに窒素を充填すれば 乗り心地がよくなる?

●燃費がよくなる?

 

など 耳にしますよね

本当か???

●空気圧(タイヤ内圧力)が上昇しない?

 

ボイルシャルルの法則から考えれば 窒素だけ そんな都合のいい性質で

あるわけがない。しかも 空気中の約80パーセントは窒素。

僕たちはサーキットで タイヤ内に 窒素ボンベから窒素を注入して何度も入れ替えるので

タイヤ内は窒素は99パーセント しかし 実際1.8~2.5までタイヤ内圧力は上昇する

当たり前。

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でも なぜわざわざ窒素を持っていくのか

空気を入れた事がありますが 若干窒素より圧力上昇率が高い

1.8からスタートしたら2.65ぐらいだったかな?

あんまり変わらないといえば変わらない。日が違うし 誤差の範囲なのか?

でも なぜ 変わるのか?

 

 

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それは空気中には湿気がある。つまり水分が含まれる

水は蒸発すれば液体の時の体積の1200倍にまでなる。

でも窒素ボンベは湿度が0

空気も圧縮してコンプレサーから注入するので 圧縮により除湿はある程度できている。

しかし 抽出された窒素ボンベ内の湿度にはかなわない。

 

窒素ボンベを使用すれば その日の湿度に左右されなく、純粋にタイヤ内温度だけに

影響するので タイヤ圧管理が少しでも楽になるからです。

 

 

 

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ワンメイクレースなど 1週0.05秒でポールを奪われたなどの経験があれば

窒素を使いたくなるのです。

窒素を注入すれば コーナーリングスピードが上がるわけではありません。

タイヤの圧力管理の失敗の要素を一つでも減らす事が目的なのです。

 

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昔 飛び込みの営業の方が 来られて

「サーキットでは窒素をタイヤに入れてますよね 当社が扱う○○○ガス(名前忘れました)

を使ってもらえれば ラップタイプが上がります。 ほら 見てください」

と誰が乗ったか知らないけど そのすばらしいガスとやらの 使用でのラップタイムの

比較表を手渡された。 もちろん タイムだけの比較表でその気体の性質など

どこにも表記されていない。そもそも 常温では圧縮率も膨張率も気体の種類に関係なく

同じと考えてよいと高校時代に習った。それなら 他の気体をタイヤに注入する事で

タイムが1秒近く速くなるなんてあるわけがない。

あるわけがない!

もし ボイルシャルルの法則を無視するような気体を発見すれば

それはノーベル化学賞ものです。

 

そして その怪しげなガスの営業マンの方には

窒素ボンベがたくさん余っているので すみません。 と丁重にお断りさせていただきました。

 

つづく・・・・・