ベンチュラーウォーカー
プロペラシャフト 自在継手2016年2月24日
ユニバーサルジョイントが面白い
狭いところや 真っ直ぐに工具が入らない場合 このジョイントを利用して
レンチを回します
最近使う車が少なくなってきましたが FR車はこのジョイントを採用していました
図のように2箇所にユニバーサルジョイントを使用しています
なんで 2個いるのか それには意味があります
ユニバーサルジョイントは不等速ジョイントだからです
不等速とは?
伝達速度が一定ではない
もちろん 片方を1回転させれば もう片方も1回転するのは 当たり前
でも 速度が違う
その実験が下の動画です
抵抗により 伝達速度が不等速になったわけではなく モーター自体は等速です
ある条件を満たせば 等速に伝達することが出来る
等速条件は 下記図の場合のみなんです
● AとBの角度が同じでなければならない
● 継ぎ手部分が同じ向きではならない
ユニバーサルジョイント1個では 角度がつけば絶対に不等速になる
それを打ち消すには 2個のユニバーサルジョイントを使用して 条件を満たせば
等速に伝達することが出来る
面白いですね
ステアリングのシャフトでも採用されています
もし ジョイントが1個だったら 運転しづらい
と いうか 事故しちゃいます
角度が同じなら 等速に伝達できる
なんで 1個なら不等速になるのかが 下の動画でよくわかります
英語は少しだけわかる程度だけど(笑)
なるほど
FR車では最近このユニバーサルジョイントを使用する車は減りました
理由は等速条件を満たすために設計しても エンジンもリアデフも動くので
走行時 完璧には等速にすることが不可能
等速でなければ 振動や乗り心地に影響する
だから 最近の車では使用しなくなったのです
それなら どうしているのか
つなぎ目には ゴムのディスクジョイントを使用し始めたからです
このゴムの中には強靭な繊維が編みこまれています
このゴムの性能が伝達トルクに耐える事ができるようになったので
採用され始めたのでしょう
でも 消耗品なので 定期交換が必要です
実は等速ジョイントはこの世に存在します
その名はCVジョイント constant velocity joint
すばらしい!
このジョイントは FFのドライブシャフトで採用されています
FFの足回りでは ハンドルをきったり 左右のシャフトの長さが違い
短いほうはユニバーサルジョイントでは無理な角度になってしまう
だから FFはユニバーサルジョイントでは不可能なのです
FFが主流になったのも CVジョイントが開発されたからだとも言われています
なんで FRのプロペラシャフトやステアリングシャフトに CVジョイントを採用しないんだろう?
CVジョイントなら1箇所だけの設置で問題ない
なんでだろう?
ジョイントメーカーのNTNの技術に電話して聞いてみました
理由は一つ ユニバーサルジョイントは安いから
だ そうです
メーカー納入価格は ユニバーサルジョイントなら1個500円ぐらいで
CVジョイントになると桁が変わるとの事
ゴムのディスクジョイントも安いんでしょうね
ステアリングのシャフトは高速で回るわけでもなく 回っても2回転
だから 安いユニバーサルジョイントで十分すぎるくらい十分だそうです
納得